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日高 昭秀
Proceedings of 2021 International Congress on Advances in Nuclear Power Plants (ICAPP 2021) (USB Flash Drive), 10 Pages, 2021/10
福島事故時に放出されたType Aガラス質Cs含有微粒子の生成機構として、3号機の水素爆発時に非常用ガス処理系のHEPAフィルタ材(グラスファイバ: GF)が溶融・微粒化した可能性を指摘した。本検討では、EPMAを用いてType Aを覆うSiOとGFの構成元素を調べた。その結果、両者の元素は、炉内で生成してHEPAフィルタに運ばれた微粒子中に含まれていたと考えられるCs, Fe, Snを除き、ほぼ一致していた。また、高真空下でGFにEPMAの電子線を照射すると、数ミクロンの球形粒子が容易に生成した。これらはType Aが水素爆発の火炎で生成したことを強く示唆している。さらに、水素爆発直後に重力ダンパが閉じて、ダンパ前が亜真空、ダンパ後が大気圧となって粒子表面温度やSiO表面張力に差があったことが球形と非球形の微粒子を生成させた可能性を示し、Type Aの生成機構を詳細化した。